僕が小説を書くように
序章
 僕の、この頭と、パソコンのメモリーの中には、
 たくさんのコトバが、渦を巻いて詰まっている。

 定期的に解放してやらないと、とてもとても、息苦しくなってしまう。

 それを商売にして、やっていけてるんだから、僕は幸せ者なのだろう。

 春。はじまりの季節。

 僕は、自分の人生において、かつてない出会いをする。

 自分のコトバを、上書きして、大幅に書き換えてしまわなければいけないくらいの。

 そう、彼女は、突然僕のなかに現れた。
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