【完】『雨の日と月曜日は』

鍵に書かれた301の部屋の鍵を開けて入ると、真っ赤な絨毯にピンクの壁と白いベッド、小さなテレビにガラス張りの浴室…という普請になっていた。

「イッテツ…どうしたの?」

あまりに慣れた様子の泉に一徹は硬直していた。

「いや…なんでもない」

「あ、もしかしてコッチだった?」

と頬に手をあてたが、

「いや、それではない」

「じゃあ、何?」

泉は訊いてきた。



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