【完】『雨の日と月曜日は』
「あたしね、イッテツに出逢うまで男ってみんな女をセックスの道具にしか考えてないのかなって、正直思ってた」
どうやら。
そういう間柄になるような交際が多かったのかも知れない。
「でもさ、イッテツって違うじゃん。いつもあたしのこと大切にしてくれてるし、優しくしてくれるし」
「それは…当たり前なんやないかなぁ」
「当たり前?」
「だって、ようこんなうちみたいなオッサン相手にしてくれとるなーって」
「イッテツ、自信持ちなよ」
あたしは大丈夫だから、と言った途端、泉は自らの意識の外にあった想いに気が付いたらしく、
「…よくみたらイケメンだしね」
と、照れくさそうに小さな声で言うと、軽くそっぽを向いた。