【完】『雨の日と月曜日は』

一徹は何か察したらしい。

「あー…もしかして、ヘルメットの内側でも見たんか?」

「…ヘルメット?」

あのピンクのヘルメットのことなのであろう。

「そのかつての持ち主が、はるかって名前やったんやけどね」

いつもなら笑いにして話す一徹の表情に、笑わせようという空気はこのとき、ない。



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