【完】『雨の日と月曜日は』

「それで、気晴らしに友達と海に遊びに来たのまでは良かったんだけど、三人のうちあたし以外、彼氏連れてきてて」

それで嫌になって帰ろうとしたとき、一徹のバイクが目に留まったらしかった。

「でもあのとき、ピンクのヘルメットがなかったら、乗ることもなかったし、こうして話すこともなかったよね」

「まぁ、御守みたいにぶら下げとったからな」

「きっとね、今だから言えるけど、はるかさんが引き合わせてくれたのかなって」

もう泉の顔からは不機嫌さは消えていた。



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