【完】『雨の日と月曜日は』

しかもさ、と彼女は、

「だってライダーさんには、悪い人少ないって聞いたことあるし」

何を根拠なのかは知らないが、

「それにさ、そのヘルメット」

と彼女が指差す先には、予備にとホルダーに下げてある、ハーフのピンクのヘルメットがあった。

「たぶん彼女さんのなんだろうけど」

そこで初めて彼女は笑った。



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