ワケあって本日より、住み込みで花嫁修業することになりました。
『届けたい気持ちなんです』
「謙信くん、珈琲淹れようか?」
「あぁ、頼む」
あれから夕方まで長居してしまい、せっかくだし夕食も……という流れになり、四人で以前謙信くんに連れていってもらった、お父さん行きつけの寿司屋へ出向いた。
やっぱりどのお寿司も美味しくて、たくさん食べてしまいお腹が苦しい。
それから帰宅すると時刻は二十時を過ぎていた。
「はい、どうぞ」
「サンキュ」
運転で疲れたのかソファに腰掛け、首を回している謙信くんに珈琲を手渡し、私も隣に座った。
「なんだかんだ一日がかりになっちまったな。疲れただろ?」
「ううん、そんなことないよ。楽しい一日だった」
行くまでは緊張しちゃっていたけれど、振り返ると楽しい一日だった。それに大切なことに気づけたから。
「そっか」と言いながら微笑む彼に胸が鳴る。
よく考えると不思議な気持ちになる。ずっと幼なじみのお兄ちゃんで、好きな人で。
こうして隣に座っていっしょに珈琲飲んで。さらには結婚前提で同棲までしちゃって。
あまりに幸せな毎日に肝心なことを忘れてしまっていた。
ずっとずっと好きだった気持ちを伝えたい。
「あぁ、頼む」
あれから夕方まで長居してしまい、せっかくだし夕食も……という流れになり、四人で以前謙信くんに連れていってもらった、お父さん行きつけの寿司屋へ出向いた。
やっぱりどのお寿司も美味しくて、たくさん食べてしまいお腹が苦しい。
それから帰宅すると時刻は二十時を過ぎていた。
「はい、どうぞ」
「サンキュ」
運転で疲れたのかソファに腰掛け、首を回している謙信くんに珈琲を手渡し、私も隣に座った。
「なんだかんだ一日がかりになっちまったな。疲れただろ?」
「ううん、そんなことないよ。楽しい一日だった」
行くまでは緊張しちゃっていたけれど、振り返ると楽しい一日だった。それに大切なことに気づけたから。
「そっか」と言いながら微笑む彼に胸が鳴る。
よく考えると不思議な気持ちになる。ずっと幼なじみのお兄ちゃんで、好きな人で。
こうして隣に座っていっしょに珈琲飲んで。さらには結婚前提で同棲までしちゃって。
あまりに幸せな毎日に肝心なことを忘れてしまっていた。
ずっとずっと好きだった気持ちを伝えたい。