あぁ、ごめん、好きすぎて…ついね?
残酷な関係

最後の年

「あんどー!!」


誰かが俺を呼んでいる。



また、求められている。









俺は、資料から目を離す。



「はい、はい!なに?」


笑いかける、世話好きな振りをして。



「お前さ、また学級委員やるだろ?」



やるだろ?じゃないだろ。



やれ、だろ。









「当たり前じゃん。







俺、それぐらいしかないし。」




「ハハッ。
だよな。
まっ、頑張れ~♪」





「なんの確認だよ!」





「なんでもねーよ笑笑」




そして、あいつは、仲間の所に戻っていった。




ホームルームが終わったあと、次の委員会の話で持ちきりだった。



学級委員、つまり学級委員会では、男女2人ずつクラスからでる。



だから、友達同士とかでやるとかないし。







「なーなー。
あいつ、また学級委員やるってよ。
これで、安心だな。
お前、委員会なににする?
どうせ、最後なんだし一緒にしようぜ。」


そうだな。



最後だよ。


俺だって………最後の1年なんだよ。









安土優太の最後の中学生活なんだよ。












「優太!帰ろ?」



廊下で俺の名前を呼ぶやつ。



「ゆな。………いいよ。帰ろうか。」




「うん、今日は、優太の家で勉強会でしょ?楽しみ!」






楽しみって…………本当、単細胞なやつ。





「…………………。」



黙って廊下にでる。



後からゆながついてくる。



にこにこしながら俺の家までついてきた。



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