あぁ、ごめん、好きすぎて…ついね?
「別に私の勝手でしょ?早くヘッドフォン返しなさいよ。安土。」



数すくない気軽に喋れるクラスメイト。


クラス委員長もやっていて頑張り屋…っていうのが私のイメージ。



「はっ。嫌だね。大変な時期なんだ。橘にも協力してもらわなければいけないんだ。」




乾いた笑いをしながら私のヘッドフォンを指でなぞる。
協力ね…。












私の嫌いな言葉だわ。




「それなら、もっと早くやるべきなんじゃない?今更、無理でしょ。あんたの二つ後ろの横見えてないの?」



安土の二つ後ろの横…つまり、私の3つ後ろの横の席は、ゆなの席だ。



下を向いて声を押し殺して泣いていた。


目の前には、枯れた花が花瓶いれて置いてある。



「そ、れは…もう、終わった事だし。しょうがないだろ?」






おわった??







「はっ。笑えるね。」

乾いた笑いをしたあと、無理やりヘッドフォンを奪い返す。


また、耳にかけた。
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