春色に恋して
その日の帰り。
私は部屋で舞衣ちゃんとメールをしていた。
【図書委員、どーだった?】
【話なんて聞いてないよ。】
【そっかぁ(笑)そういや、やっぱり私も図書委員にすればよかったなって!】
「…はぁ?」
【なんで?】
【え、あんた見てないの?!同じ委員会なのに信じらんない!!学年1のイケメンがいるってのにさ!】
「イケメン?」
それって、まさかだとは思うけど…
【その人って淡い茶色の髪の子?】
【そだよ!5組の成瀬くん!運動も勉強もできて、顔も良くて完璧男子なんだよねー!】
うそ…そうなんだ。
彼は好かれているのか。
まぁそうだよね。人気者なら仕方ないよね…
どうりで私も好きになるわけだ。
今まで学年で人気の男の人を好きになって来なかった私が学年1のモテ男子に好意を持ってしまった。
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深い深い海の底へ。
あの人が沈んだ海の底へ沈んでいくように。
私は恋に落ちました。
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Since・2018.04.17~
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「菜乃花は笑顔が誰よりも似合っているよ。だから、笑って。」
私が泣きべそをかいたとき、お兄ちゃんは決まってこう言っていた。
そしてお兄ちゃんは、私の頭を撫でながら「菜乃花の笑顔は1番の宝物だから。」なんて言ってくれたっけな。
幼かった私は、そのころにはもうすっかり涙が引っ込み、お兄ちゃんと手を繋いで仲良く帰った。
*・゜゜・*:.。..。.:*・゜・*:.。. .。.:*・゜゜
あの日から私は、いつも笑うようになっていた。
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でも、そんなある日に君と出会う。
「あんた、苦しそうに笑ってる」
君がひとこと言うたび、私の胸にその言葉が突き刺さる。
君は、私の心を見透かしていたんだね。
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いつも「笑顔」なリトル天然ガール
相川 菜乃花(あいかわ なのか)
×
間宮 凛 (まみや りん )
何もかも完璧なクール男子
*・゜゜・*:.。..。.:*・*・゜゜・*:.。..。.:*・
Since*11.09〜
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炎天下の下、君はグラウンドを駆け抜ける。
舞い上がるボール、周りに飛び散る君の汗。
高校3年、私たちにとって最後の夏がやって来た。
「俺はこの学校で、甲子園に行く」
マネージャーの私が毎日飽きるほど耳にした君の台詞。
言葉どおり君は、毎日夜遅くまで練習を続けた。部員が皆帰っても、休憩もせずにバットとボールを手放さなかった。
かつて昔、私は君と野球をしていた頃があった。君が野球の才能に目覚め始めたのは1つの野球アニメがきっかけで。
君の野球の才能は私よりも随分優れていて、中学校は野球の強豪校に入学するために、君は隣町に引っ越した。君は私とは程遠い世界に行ってしまった。いつしか私も野球をやらなくなっていた。
アニメの主題歌だった曲の歌詞のワンフレーズ。君と私はその歌詞がとても、好きだった。
”グラウンドに輝く エースナンバー
僕は君と此処まで来たんだ
見つめる先は勝利しかない
此処に来た証をグラウンドに 刻め
君と目指した夢の舞台 いざ舞い上がれ“
これはマネージャーである私、羽見 天音(はねみ あまね)が、幼馴染で、今は野球部主将を務める期待のエース 七宮 駿太郎(ななみや しゅんたろう)に恋をするお話。
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