涙の、もっと奥のほう。
「江奈ちゃん今日もかわいいね-え♪」
「おおきに、どうも。」

いつもの馬鹿な会話をしながら大笑いしている和哉は、龍真の知り合いだ。

和哉だけだった。

龍真の今を私に知らさないのは。

そこに関しての感謝もしている。

「創くん、元気か?」
「元気だよ、ありがとね。まま、とりあえず飲もうよ。いただきま-す!」

お互い一気に水割りを飲み干す。

きついけど、この一気が無ければ始まらないのだ。

初めて和哉が店に来たとき、私は和哉の席にはつかなかった。

私の売りは『無愛想』。

そんなキャラが好きな人にしか受けないから。
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