前世
夢の続き~(①)~
今日は、何だかとても疲れた。
ベッドに横になると、すぐに眠りについてしまった。
夢の中…。
昨夜にみた夢の続きなのだろうか。
私は、カイトと一緒に道なき道を歩いていた。
カイト『大丈夫?疲れてない?』
私『大丈夫だよ。平気』
すると、後ろから何やら騒がしい声が聞こえてきた。
『やつらを捕まえろーっ!』
カイト『?!まずい、このままでは捕まってしまう!早く逃げよう!!』
私達は無我夢中(むがむちゅう)で走っていた。
息切れしてまでも、ただひたすら走り続けた。
どこまで走ったのだろうか。
気がつくと、知らない場所に辿(たど)り着いていた。
カイト『ここまでくれば、もう、安心だろう』
私『そうだね。さすがにもう、追(お)ってこないよね』
カイト『ねぇ、アリス…』
私{アリス…?私の名前は香織(かおり)なのに?夢の中での名前は…アリス…}
カイト『アリス…?』
私『えっ、あ…何?』
カイト『アリス…僕(ぼく)たちは、ずっと一緒だよ』
私『えぇ、ずっと一緒』
カイト『どんな事があっても、何があっても離(はな)れないから…』
私『えぇ、私も…。離れないから…』
カイト『今日は、ゆっくり休むといい』
私『うん…』
カイト『お休み』
私『お休みなさい…』