俺様ダーリン!?
それからもずっと俺たちの交際は順調だった。

誰もが別れるなんて想像してなかった。

ただ…
突然に別れはやってくる。
別れ話を切り出したのは
先輩だった。

「ねぇ、ひなた…
あたし…ね、
大学なんだけど、留学しようと思ってるの…。

ごめん…
ずっと黙ってて...

ひなたクンのこと縛りたくないから…
別れてほしい。」

「え…
何それ…
何でだよっ。」

俺は動揺を隠しきれず焦りながら言う。

「ごめん…
ほんとに…ごめん。

好きだから…
余計にあたしに縛られててほしくない…

私の分までどうか…
幸せになって。

今までありがとう。
さよなら…っ。」

先輩は涙を流しながら去っていく。

俺は先輩を追いかけることが出来なかった。


俺はなるべく学校でも先輩を避けた。
その方がお互いによかった気がして…。

今思えば、ただ俺が会う勇気がなかっただけかもしれないけど。
< 110 / 358 >

この作品をシェア

pagetop