俺様ﾀﾞｰﾘﾝ!?

｢ざんねーんっ｡

ひなたｸﾝじゃなくて紗耶香でしたー｡

一人で笑ってるけど大丈夫？

本番前の緊張で頭おかしくなった？｣

紗耶香はそういいながら笑った｡
でもその笑いは前みたいなバカにした笑いじゃなくてあたしをﾘﾗｯｸｽさせるためだと気づいた｡

あれから紗耶香さんは何もしてこない｡
むしろ､応援してくれる｡
だからあたしは紗耶香さんと最近仲良くなりつつあるのだ｡

『紗耶香さんかー!

またひなたかと思ったーっ｡

あれ？
っていうか何で紗耶香さんいるんですか？』

あたしがｷｮﾄﾝとしていると呆れた顔をしながら言った｡

｢優花ちゃん､ほんとバカ？

本番前に一言言いたくて来たのよ!｣

『へっ!?

あたしにですか？』

あまりにも突然で変な声を出してしまった｡

｢他に誰がいんのよ…

まあ､ひなたｸﾝにも用はあったんだけどね｡

ってことでまあ､頑張りなさいよ!

ちゃんと見てるから｡

優花ちゃんの歌､私は大好きだから★

じゃあまたあとでね〜っ!｣

紗耶香はそれだけ言うと
部屋から出ていった｡