俺様ダーリン!?

『ばか。
誰が帰るかっつーの!!』


「そ?
ならいいけど!!」


あたしにはこの時間が幸せだった。

何もないこのひとときが。




次の日の朝。

あたしは部屋を出る直前、
自分の部屋を一枚の写真におさめた。


この部屋で…
笑った日、泣いた日、怒った日。

小さいときから過ごしてきた部屋。

この場所が大好きだったよ。

これから当分使わなくなるけど…
たまには帰ってくるよ。

思い出が詰まったこの部屋に。


ねぇ、ママ…
あたし、ママ大好きだよ。
ママはわかってると思うけどママがいなきゃあたしはここまで育たなかったよ。
笑った日、怒られた日、泣いた日、たくさんの思い出があるよ。

そんなママが大好きだよ。

ねぇ、パパ…
パパはいつもどこか連れてってくれたよね。
普段、怒んなくて、だけどちゃんとあたしたちのこと考えてくれてて…
それだけで、パパの存在は大きかった。

パパ、普段言わなかったけど大好きだよ。
< 352 / 358 >

この作品をシェア

pagetop