おひとりさま
プロローグ
別に、どこでもよかったんだ。

一人になれる場所なら。

小さな沿線の最後の駅から、少し歩くと、海があった。

元々小さな沿線の途中に実家がある自分は、よく海を見に行った。

ただ、波音を聴いて、ぼーっとする。

その間だけ、心が軽くなった。

小学校、中学校時代は、周りの馴染むことができず、一人で本を読んでいた。

高校は、通信制の高校にした。

月二回ほど、学校に通うだけだったし、わずらわしい人間関係もなかった。

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