クールな彼のワケあり子育て事情~新米パパは甘々な愛妻家でした~
「それもだめ」
意外にも厳然と、お父さんが首を振る。
何度か交渉が行われた結果、ふたりはラムネで合意に至った。
そんな様子を微笑ましく見守りつつ、そっとその場を離れた。
頑張ってくださいね、お父さん。親の教えが人を作るんです。
私たちも毎日、もしかしたらご両親より長い時間、子供たちと過ごしていますが、それでも彼らにとって、親は別格。
悔しいけれど、そうなんです。
あっ。
そうだ!
わたしはふたりを探して、陳列棚の間を猛然とじぐざぐに歩いた。
いた!
「有馬さん!」
「うわ!」
レジの列にいたところを、飛びついて声をかけたら、仰天されてしまった。
「びっくりした、なんですか」
「あの、来月どこかお休みを取れませんか。保育参加というイベントがありまして、保護者の方に、一日保育士をしていただくっていう」
「絶対嫌です」
真顔で即答された。
この人、想像以上に正直だな…。
レジ横のお菓子から律己くんの気をそらしながら、彼は重ねて言う。
「だいたい、保育園って働く親を助けるところでしょ。園の行事のために平日休ませるとかって」
「その声はあります。なので強制ではなく、任意参加なんです」
「そうですか、じゃあ俺は任意不参加で」
「子供が喜ぶんですよ、ママ先生、パパ先生って」
意外にも厳然と、お父さんが首を振る。
何度か交渉が行われた結果、ふたりはラムネで合意に至った。
そんな様子を微笑ましく見守りつつ、そっとその場を離れた。
頑張ってくださいね、お父さん。親の教えが人を作るんです。
私たちも毎日、もしかしたらご両親より長い時間、子供たちと過ごしていますが、それでも彼らにとって、親は別格。
悔しいけれど、そうなんです。
あっ。
そうだ!
わたしはふたりを探して、陳列棚の間を猛然とじぐざぐに歩いた。
いた!
「有馬さん!」
「うわ!」
レジの列にいたところを、飛びついて声をかけたら、仰天されてしまった。
「びっくりした、なんですか」
「あの、来月どこかお休みを取れませんか。保育参加というイベントがありまして、保護者の方に、一日保育士をしていただくっていう」
「絶対嫌です」
真顔で即答された。
この人、想像以上に正直だな…。
レジ横のお菓子から律己くんの気をそらしながら、彼は重ねて言う。
「だいたい、保育園って働く親を助けるところでしょ。園の行事のために平日休ませるとかって」
「その声はあります。なので強制ではなく、任意参加なんです」
「そうですか、じゃあ俺は任意不参加で」
「子供が喜ぶんですよ、ママ先生、パパ先生って」