ちょっと強引なキミ
「こら、華野と馬鹿健イチャつくな」


ひっ!



『ちっ…違いますよ…』


「なーに、ヤキモチですか先生
いやらしい~♡」



本当にこの男

掴めないし




担任もお手上げの様子






「とりあえず華野にちょっかい出すな
そして俺の話を聞け」





うーっす、と先生に言い放つ割には
スグ机に顔を伏せて寝てしまった




『……聞く気ないじゃん』






!!!?




──ギュッ




私の左手に大きくてゴツゴツした感触




それを確かめるために
横目で左手を見ると






健太郎の手に握られた自分の手があって


「…凛の手ぇ、あったけぇからこのままね」


振り向くと健太郎は声に出さずに


口だけを動かしてそんな言葉を私に向けた






何なんだこの人は…


相当欲求不満なのか?



でも女には困らなそうな顔なのに




何がしたいんだ!!


これは新手な拷問か!?

私が簡単に落ちるって試してるのか?!

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