ちょっと強引なキミ
でも家から駅までは近いし

全速力で走ってけば遅刻は
ギリギリ免れるはず!


そう思った私は地毛でフワフワと
カールされていて前髪のない長い髪を
一本にまとめてポニーテールを作って

全速疾走!!!!




おねがぁーーーーい!!!!


間に合って!


そう願いを込めて駅の階段を駆け上がって
角を曲がる




────ドンッ




何かにぶつかった私のスクールバッグは
勢いよく飛ばされ


私はと言うと…




『あいたたぁ……??!!』






何これ何これナニコレーー!!!??





私は黒髪の美男子に床ドンをされてる状態



って、


私がぶつかったから
この人もしたくてしてるんじゃないけど



とりあえず謝らなくてわ!




『…あの』


「ああごめんね。俺が前見てなくて~」



黒髪イケメンのカレは
後ろから突撃した私に優しく声を掛けて

右手を差し伸べてくれた






謝るべきなのは私なのに


先こされた




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