星にネガイゴト。
「私の好きな人ね、優叶(ゆうと)っていうの。」
知りたかった君の名前も
こんなにも簡単に聞かされると
逆に辛い。
私が知りたい、
君のいろんな表情も
君の歳も身長も全て
彼女は、君の全部を知ってるんだろうなって。
比べるまでもなく
彼女の方が君のそばにいるって
実感させられるから。
君の優しさも
君の笑顔も全て
当然のように彼女に向けられてるって
あらためて突きつけられるから。
私が入る隙もないのに
君に恋なんかして
愚かだって
惨めだって
私の恋を否定された気分になるから。
それでも。
彼女の話を聞いてしまうんだ。
恋は周りの全てを霞めるほど
一直線に君へ向かう。
例え、泣きたいくらいに胸が苦しくても。