星にネガイゴト。
日常
ねえ、
日常の全てに君を探してしまうの。
もう君の声で起こされることも
君の笑顔を見ることも
優しく頭を撫でられることも
君に好きと伝えることさえ
全部叶わないんだな、って。
当たり前の事が
全て悲しい。
朝、
規則的に鳴る目覚ましの音で
目が覚めて
無意識に君を探して
そんな自分に気づいて
馬鹿じゃん。って自嘲する。
朝起きてチェックする携帯には
まだ君の番号が残ってて
君の携帯も解約したんだろうけど
まだ消せない。
カーテンを開けて
おはようと微笑む君はいなくて
一人静かに朝御飯を食べて
支度をする。
行ってきまーす、と
誰が返すわけでもないのに
習慣のように一人呟く。
夏希!忘れ物!
なんて追いかけてくる人ももう居ないのにね。
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