君が見せてくれた、私の世界
「きゃああ!!」



1人で動くことを知らない足は、私の体重を支えられるはずもなく。


そのまま、床に倒れ込んだ。



「そよ!?大丈夫か!?」


「そよ!!!」



ドタドタと、パパとママが上がってくる音がすると思ったら。


すぐにドアが開いて、パパが私を支え起こした。



「そよ!なにがあったの!?」


「車椅子から落ちたのか?」


「……っ…。」



なんで、立てないの…?


なんで、歩けないの…?


…みんなが当たり前に出来ることが、なんで私には出来ないの…?


自分が、惨めに思えてきて大嫌いになってきて…こんな自分、死んじゃえって。



そう思ったら、どんどん奥から涙が溢れてきて止まらなくて。


ただ、パパにしがみついて…泣いていた。




< 128 / 312 >

この作品をシェア

pagetop