君が見せてくれた、私の世界
「やっぱり緊張しちゃうわよね…。
大丈夫よ、そよ。
今日は午前中だけだし、帰りはママが迎えに行くわ。」


「うん…。」



いつもなら大好きなフレンチトーストも、正直…緊張して喉に通らない。


行きはパパ、帰りはママが基本送り迎えしてくれる約束になってるけど…それすらも、いじめの原因になるんじゃないかって不安。



「肩の力を抜いて。
気張らなくても大丈夫。」


「パパ…。」



トントンと、力をが抜けるように私の肩を叩いた。


緊張しなくても、大丈夫…。


きっと…大丈夫……。



「そよ、そろそろ時間だよ。
行こうか?」


「う、うん…。」



パパは私のカバンを持って、車椅子を押す。



「行ってらっしゃい。
そよ、頑張らなくていいのよ?
貴女らしくしてなさい。」


「行ってきます…。」



きっと、大丈夫。


お気に入りの白いレースの膝掛けもちゃんと用意してある。


車椅子に座ってるの…見られるの、結構恥ずかしいから…。


じろじろ足元見られたりするの…本当に嫌だ。



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