君が見せてくれた、私の世界

秋のピクニック

頑張ろうとしていた結果が実ったのか、数日後には…2泊3日の外泊許可が下りた。


1日目は、家族と。


2日目は、縁寿と紗綾たちと、冷泉くんたちとみんなでお出かけ。


3日目…最終日は、まだ決まってない。



わくわくしながら、お見舞いに来てくれた縁寿たちと予定を立てた。


縁寿も紗綾も、自分のことみたいに喜んでくれて…話がどんどん進んでいく。



「楽しみだなぁー!!想世架と過ごすの!」


「わ、私も!!」


「うんうん。
みんな楽しみなんだよねぇ…。」



紗綾が持ってきてくれた、オシャレなハーブティーを片手にお茶会。


私の病室にあった、花柄の紙コップには銀木犀の花びらが浮かんでいる。



「そういえば、紗綾。
受験どうだったの?」


「確か…推薦受けたんだよね…?」


「ふふっ…。」



縁寿と私に、怪しく微笑んだかと思うと。


にっこり笑って、ピースを作ってみせた。



「きゃー!!!おめでとう!!!」


「紗綾すごいじゃん!!おめでと!!」



ぎゅーぎゅーと3人で抱き合って笑いあった。



「私も頑張らなきゃ…。」


「そうだよ!
縁寿は、推薦でも実技試験あるんでしょ?
頑張ってね。」



紗綾の言葉にがっくり肩を落とす縁寿。


よしよし、と頭を撫でたら…縁寿は嬉しそうに笑ってくれた。




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