君が見せてくれた、私の世界
夕飯を終えて、お風呂にゆっくり浸かって…久しぶりに自分のベッドに横になった。



「……うん…。」



干したての陽だまりの香り。


布団カバーから香る、ふんわりしたお花の柔軟剤。


…全部、懐かしく感じる。



「いい香り…。」



布団を握りしめながら、鼻いっぱい布団の香りを吸い込んだ。


壁にかかってる制服も…いつか着れるかもしれない。



「…みんなで、勉強…したいな。」



抜き打ちテストとか、放課後の掃除とか。


学校にいなきゃ出来ない事が沢山あるから…それをしたい。



そろそろ寝ようかと、携帯で時間を確認して気がついた。


縁寿から、明日のことについてのメール。



「……明日かぁ…。」



もう、明日になったんだね。


病院のカレンダーに待ちくたびれて、丸を付け始めた2週間前。


あの時は、早く早く!って思ってたのに…前日になるとあっという間に感じる。






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