君が見せてくれた、私の世界
……いつ、死ぬんだろう。


……いつ、こんな風な幸せな時が奪われるんだろう。


……いつ、私は…千暁の隣からいなくなるんだろう。



「……ぁ…。」



嗚咽が漏れそうになる。


今が一番、幸せだからこそ。


この幸せを奪われるのが怖い。


無くなってしまうのが嫌で、怖くて…悲しい。



「想世架?」



いつ、私は…この人の瞳に映らなくなるんだろうか。


いつ、私は……この人に忘れ去られてしまうんだろう。



いつ、いつ、いつ……?


いつになったら……?



死が襲ってくるような体験は正直、何度もした。


ママ曰く、生死を彷徨うこともあった。


でも、こんな気持ちは初めて。


怖くて、震えが止まらなくなった。


焦りしか出てこなくて、不安で辛い。



………死にたくない、と心の底から思った。






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