君が見せてくれた、私の世界
「あ、そうだ。
……想世架ちゃん、見て。」


「ん?」



直央くんはポケットから、小さく折り畳まれ
た1枚の紙を私に差し出した。

なんだろう…?

おずおずと、紙を広げると……そこには目を閉じて風を感じている女の子の絵。
風になびく綺麗な髪も、鮮明に描かれていてすごく上手。



「すごい…!
これ、直央くんが描いたの?」


「うん。
俺、元々美術部なんだ。」


「そうなんだ……すごい…。」



私の語彙力が少ないせいで、上手く話せられないけど…本当に上手なの。
うまく伝わってない…と思うけど…。



「ありがとう。
そんなに喜んでくれるとは思わなかった。」


「……?」


「目、キラキラしてる。」



可愛いね、と笑ってくれる。
恥ずかしい……。
見ないでほしいくらい、恥ずかしい。




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