君が見せてくれた、私の世界
それから、しばらくして。
季節は雪の降る12月へとなりました。


本当に千暁はあれから今まで以上に、頻繁にお見舞いに来てくれた。

あ、この前はね。
縁寿と紗綾と春川くんも連れてきてくれたの!
紅葉狩りに行ったメンバーで、トランプしたりしたんだ。



「ねぇねぇ、
大晦日はみんなでここで集まって、年越ししない?」


「いい案だね。
でも、面会時間がそんなにないから…許してもらえないんじゃない?」


「えー!
想世架と年越ししたーい!
初日の出、ここの病室から見れるじゃん!」



ぐだーっと、ベッドのサイドテーブルに項垂れる縁寿。
ぽんぽん、と縁寿の頭を撫でたらガバッと起き上がった。



「うわぁ!びっくりしたぁ……。」


「わっ、もう!縁寿ったら…。
紅茶こぼしちゃった……。」


「あ、紗綾…大丈夫…?」


「ごめんね、想世架〜。」



私と同じくびっくりした紗綾の服に、こぼれた紅茶を近くにあったタオルで拭く。
シミにならないといいけど……。


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