君が見せてくれた、私の世界
「ここに来る前に、直央の友人たちが家にお線香を上げに来てくれたんです。
…その中にいた女の子は、直央の仏壇の前で泣き崩れていました。」
「……そう、ですか…。」
「てっきり、想世架さんもそうかと思いましたが…違うのですね。」
「……。」
私が、あの泣いた日から…泣かないのは。
きっと、元々の覚悟があったからだと思う。
小さい頃から、死に対する免疫がそれなりにあったから……。
「…私は、死に対する免疫がありますから。」
「免疫、ですか…?」
驚いた顔をする、お父さん。
無理もない。
死への免疫がある人なんて、限られてくるんだから。
「はい。
いつ死ぬか、分からない恐怖は…知っているので。
大切な人を置いていかなければならない辛さは、普通の人より知っています。
だから……あまり、取り乱さないんだと思います。」
少し冷たい人に思われるかもしれないけど。
淡々と、言葉を続けていった。
でも、本当のことだから。
お医者さんとかが、患者さんの死に取り乱さないのは…もう慣れてるから。
死、がどういうものなのかを分かっているから……だと、私は思う。
…その中にいた女の子は、直央の仏壇の前で泣き崩れていました。」
「……そう、ですか…。」
「てっきり、想世架さんもそうかと思いましたが…違うのですね。」
「……。」
私が、あの泣いた日から…泣かないのは。
きっと、元々の覚悟があったからだと思う。
小さい頃から、死に対する免疫がそれなりにあったから……。
「…私は、死に対する免疫がありますから。」
「免疫、ですか…?」
驚いた顔をする、お父さん。
無理もない。
死への免疫がある人なんて、限られてくるんだから。
「はい。
いつ死ぬか、分からない恐怖は…知っているので。
大切な人を置いていかなければならない辛さは、普通の人より知っています。
だから……あまり、取り乱さないんだと思います。」
少し冷たい人に思われるかもしれないけど。
淡々と、言葉を続けていった。
でも、本当のことだから。
お医者さんとかが、患者さんの死に取り乱さないのは…もう慣れてるから。
死、がどういうものなのかを分かっているから……だと、私は思う。