君が見せてくれた、私の世界

花になれた

ー想世架sideー



日に日に、自分の身体が衰えていくのをもう…感じるようになっていた。
全身に、薔薇の蔦でも巻きついたかのように動きにくくて…痛い。


寝る前が怖い。
明日、目が覚めないかもしれない。
千暁にも会えないかもしれない。



「……っ……ぁ、ぁ……。」



声だって、うまく出ない。
もう…身体は生きる事を放棄し始めてる。


誰もいない、夜中。
こっそり布団の中で涙を流す毎日。
涙は…出るから、感情は生きてるの。
まだ、生きる事を放棄してない。



死ぬことへの恐怖には、慣れてるはずなのに。
今は、すごく怖い。
死にたくない、まだ生きたい。



「生きたい……。」



死にたくない。
死ぬのは怖い。
嫌だ、千暁を置いていきたくない。

もっと、縁寿たちとも遊びたい。
ショッピングだって、メイクだってしたい。



「もっ、と……。」



もっと、生きたい。
時間が欲しい…。


お願い、神様。
まだ生きたいんです。
千暁と……一緒に、いたいんです。




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