君が見せてくれた、私の世界
花は枯れるもの
ふたりで、雪を見て。
かれこれ……2ヶ月が経った。
「……そよ。
桜が、咲いたわよ…。」
「……。」
窓の外から、見える桜。
大木に咲く桜は、私の病室にまで桜の花びらを届けてくれる。
春の訪れを、感じさせてくれる。
ずっと…見たかった桜。
「日本の桜は、こんなふうに綺麗なのよ…。」
きれい、な…桜。
千暁が、私に似てる、って…言ってくれた。
ママが私の手のひらに桜の花びらを乗せる。
ふわふわしてて、さらさらしていて。
いい香りがする。
「立派に、咲いたね……。」
「……。」
桜、きれい…。
早く、千暁にも見せたいなぁ……。
「冷泉くん、今日は大学の入学式なんですって…。
桜の中で入学式なんて、素敵ねぇ…。」
「……すて、き……。」
千暁は…入学式。
式が終わってから、来てくれる…かなぁ…。
そんなことを思った時、ノックと共にガラッ…と病室のドアが開いた。
一瞬、千暁が来てくれたのかと思ったけれど…入ってきたのは、九条先生。
ママを連れて、またすぐに出ていった。
かれこれ……2ヶ月が経った。
「……そよ。
桜が、咲いたわよ…。」
「……。」
窓の外から、見える桜。
大木に咲く桜は、私の病室にまで桜の花びらを届けてくれる。
春の訪れを、感じさせてくれる。
ずっと…見たかった桜。
「日本の桜は、こんなふうに綺麗なのよ…。」
きれい、な…桜。
千暁が、私に似てる、って…言ってくれた。
ママが私の手のひらに桜の花びらを乗せる。
ふわふわしてて、さらさらしていて。
いい香りがする。
「立派に、咲いたね……。」
「……。」
桜、きれい…。
早く、千暁にも見せたいなぁ……。
「冷泉くん、今日は大学の入学式なんですって…。
桜の中で入学式なんて、素敵ねぇ…。」
「……すて、き……。」
千暁は…入学式。
式が終わってから、来てくれる…かなぁ…。
そんなことを思った時、ノックと共にガラッ…と病室のドアが開いた。
一瞬、千暁が来てくれたのかと思ったけれど…入ってきたのは、九条先生。
ママを連れて、またすぐに出ていった。