君が見せてくれた、私の世界

駐車場に着くと、既にママの車が着いていて。


ママが車から降りて私達に近づいてきた。



「あら、そよったらもうお友達できたの？」


「うん…！」


「はじめまして、想世架の友達の宇都宮縁寿です。」


「まぁ…！綺麗なお名前…！
はじめまして、想世架の母ですわ。
ご挨拶がしっかり出来る子なんて、今どき珍しいわ。」


「ありがとうございます。
…ね、想世架のお母さん綺麗な人だね！」


「そう、かな…？」


「ふふっ、お世辞まで言えるなんてしっかりしたお友達だわ。
縁寿さん、これからも想世架のことをよろしくお願いしますね。」



ふんわりと笑うママに、心做しか縁寿ちゃんの顔が赤くなった気がする。


…大丈夫かな…？



「もちろんです！
想世架のこと任せてください！」


「頼もしいかぎりだわ。
縁寿さんがいてくれたら安心ね。
…そよ、今度縁寿さんをお家に連れてきてね？」


「いいんですか！？」


「えぇ、もちろん。
想世架の大切なお友達ですもの。
歓迎致しますわ。」


「ありがとうございます！
…じゃあ、想世架！また明日ね！」


「あ、うん…！また明日っ…！」



縁寿ちゃんは、私とママに頭を下げるとそのまま駐輪場に向かって行った。


縁寿ちゃんは自転車で通ってるんだって。