君が見せてくれた、私の世界
「なーんだ、そんなこと?」


「えっ……?」



なんでもないよと言いたげに、縁寿ちゃんは笑った。


紗綾ちゃんもクスクス笑ってる。



「もちろんそんなこと分かってるよ?
それでも想世架と行きたいんだから。」


「大丈夫だよ。
全然迷惑だなんて思わないし、むしろ沢山迷惑かけていいんだよ。」


「縁寿ちゃん…紗綾ちゃん…。」


「聞いて、想世架。
私、想世架がこの学校に転入してきてからずっと一緒にいるでしょ?」


「うん…。」


「あのね、悪いけど…1度も迷惑だなんて思ったことないの。
想世架が好きだから、想世架のこと迷惑だなんて思わないよ。」


「…っ……。」



迷惑、じゃない…?


私のこと迷惑だって思ってないの…?





< 37 / 312 >

この作品をシェア

pagetop