君が見せてくれた、私の世界
「これから電車に乗るけど大丈夫?
それともバスの方がいいかな?
想世架ちゃんどっちがいい?」


「バスの方が良くない?
私バスなら運転手さんがスロープ出してるの見たことあるよ。」


「じゃあバスにしようね。」



今のバスってそこまでしてくれるんだ…。


公共交通機関なんてほとんど使ったことがないから知らなかった…。


ーー私の家の最寄り駅のバスターミナルから、バスが出てるらしくて少し待ってるとバスが来た。


縁寿ちゃんの言う通り、運転手さんがスロープを出してくれて車椅子用の席に固定してくれた。



「よかったね、想世架。」


「うん。
ありがとう2人とも。」


「何言ってるの〜。
友達なんだから助け合うのは当たり前だよ。
ね、縁寿。」


「そうそう。
体調悪くなったらすぐ言ってよー?」


「うん。」



バスの中で、いつもよりテンションの高い2人と色々話してるうちに水族館に着いていて。


降りる時も、最後に運転手さんがスロープを出してくれた。



「おー!着いた〜!!」


「やったねー!」


「すごい…!」



水族館なんて、久しぶりに来た…!


アメリカにいた時に何回か行ったけど…日本の水族館は初めて。




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