君が見せてくれた、私の世界
「あの頃のそよは可愛かったなぁ…。
今も可愛いけどね。」


「いやだ、桜のお姫様って…。」



何言ってんだろう…私。


小さい子ってすごいなぁ……。


そんな昔のことだけど今更になって恥ずかしくなってきた。



「そうだ。
そよ、再来週から学校に行こう。」


「学校…?」


「あぁ。
パパの知り合いが理事をしてる学校があってね。
来週にでも挨拶に行こうか。」



…学校…。


行きたく、ない…。



「そよ?」


「私…学校、行きたくない……。」


「…どうして?」



パパがしゃがんで、私と目を合わせてくるけど…目が合わせられない。



不安なことしかなくて、怖い。


周りに馴染める自信もないし、こんな身体じゃ…いじめられるに決まってる。


ギュッ…と手元にあった膝掛けを握りしめた。




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