クールな御曹司の一途な独占欲

「いや・・・それは知らなかったよ、君が牧田くんとそういう関係になっていたことは」

「黙っていて申し訳ありませんでした。取引先なので、業務に支障が出るかと思いまして」

「いやまあ・・・実際に出ているんだけど」


そこでやっと、社長は私にも怒りだしたのだ。

でも私は何も悲しくなんてなかった。

本部長への怒りではなく、社長がそれをきちんと私へ向け直したことに安心した。


「もし牧田さんのことで土田社長からお問い合わせが来るようでしたら、私がお伺いして直々にお話します。土田社長のことはよく知っていますから、お怒りを収める自信はあります」

「・・・うん、そうだね。そうしてもらおうかな。涼介じゃなくて私が同行するから、近々二人で時間をとって行こう」

「分かりました。ご迷惑おかけして申し訳ありません」