【完】『龍の倅(せがれ)』

何度か尋問はあった。

が。

「志摩どのや采女どのには足労であったが、宇和島の家中の話ゆえ、仙台には一切の関わりなきことにて、どうかお引き取り願わしゅう」

というような秀宗の答えを持ち帰るより他なかった。

これには、

「その方ら、おさな児の使いでもあるまいし、それで役儀を果たしたとでも思っておるのか!」

と叱責を受け、二人とも謹慎を命ぜられた。



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