君を探していた遠くの夏
遅くなったけど、僕は江藤。江藤 侑。
日本で両親、兄との4人暮らしだった。
そして、ある事情で別居中だが、僕には妹がいるという。
だから、本来なら5人家族、だ。

僕が勤めるのは国の秘密組織のようなところで、防衛省とはまた別の機関となっている。

あまり存在を知られていない仕事だ。

僕がこの小さな国にやってきたのも、その仕事の都合。

「おおい」
背後から声がかかる。

振り返らなくったって分かる。
さっきの白髪のおじさんだろう。



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