メガネ地味子の隠した事情
「なるほど、声ね・・・」


ちょっと考え込んだ野島は次に俺を見て言った


「それをこの2ヶ月言いふらしてないところを見ると本気?」

真剣な目で問われたので

「なんで、俺の好きな子は可愛いってわざわざ周りにバラす必要がある?ライバルは少ないに越したことは無いし、そもそも気付かないような奴は一ノ瀬自身が相手にしないだろ?」

俺も本気のトーンで返す


「確かにあの子の擬態すら見破れない奴はお呼びじゃない。じゃあ高山くんにはナイトになってもらおうか?」


ん?いきなり何だかわかんない話になってきたぞ。


「文化祭当日、あの子をガッツリと服着せてしっかりメイドさせるから守りなさい!私や沙織よりひかるのメイド服姿の方がヤバいからね?」


どーいうことだ?
疑問が顔に出てたのだろう


「見れば分かる。見て納得したら守りなさい。嫌がるだろうけど、そろそろあの子に擬態辞めさせたいからさ。」

そう言うだけ言って野島は実行委員の方に行くべく教室を後にした。

どうなるか分からないが野島が言うには守らないとヤバいらしい。


そう言われれば黙っていられない。

他人にカッ攫われるなんてゴメンだ。

俺は当日の一ノ瀬を楽しみにする事にした。
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