メガネ地味子の隠した事情

スタンバイしてすぐ、元々イケメン執事が居るとの前評判から女子が押しかけてきている。
男子も女子がメイド服との情報からか続々訪れている。

男女半々と言ったところ。


「いらっしゃいませ！執事＆メイド喫茶はこちらです。」


ニッコリ言ってやると男子の集団が


「おい！あんな可愛い子居たか？！」

「今日はプレ文化祭だから学校の生徒だけだろ？」


それを聞いていた高山くんが

「一ノ瀬愛想が良すぎだ。もうちょっと抑えないと騒ぎになるぞ」


「「「えぇぇ！！！一ノ瀬さんなのか！！！！？」」」


その場に居た男女どちらも私を眺めて目も口もポカーンとしている。


「えぇ、一ノ瀬ですけど何か？」

イヤミの如く満面の笑みで答えてやると


「「「ちょっ！！！今まで地味子とか散々言われてた一ノ瀬さん、実は超美少女じゃん！！！」」」

「「え？あれが一ノ瀬さん嘘でしょ！！！」」


男女共に入口付近で阿鼻叫喚になってしまった。


「それで、皆さんご来店で宜しいですか？」


小首を傾げて聞くと


「「はい！！よろしくお願いします！！！」」


男子は素直に答えてくれるし

「「えぇ、お願いします。」」

ギャル系女子達は若干口惜しそうにしつつも高山くんや中に居た佐々木くんなどを見て入店することにしたようだ。