メガネ地味子の隠した事情
瑞穂ちゃんを待つため控え室に入ると、控え室はゴタゴタしていた。

休憩組と午後から当番の子達が着替えているから。


「一ノ瀬さん、そんなに可愛いのになんで普段あんなだった理由?」

遠慮なしに突っ込んで聞いてくるのは学校内でも有名なキツめのギャル。
聞き方も表情も怒ってる感じ?
これは互いに不快だな。

「学校には勉強しに来てるだけだから。可愛く着飾るのは休日だけで十分だし。」

そうさらっと言うとそれも気に食わなかったのか目を釣り上げながら


「それじゃあ、頭も良くて本来美人の一ノ瀬さんはさぞ私たちは残念な人って見下してたわけね!」

うーん、なぜこの子達は敵対してくるのかね。
色々な説明をするのも面倒だしな・・・


「田中は相変わらず自分よりも美人だと許せなくて突っかかるんだね。それ周りもわかってて笑いながら見てるの分らない?ひかるが見下してたわけでなく、自分の行いで周りに見下されてんの!分かったら着替えもすんでるんだしとっとと店番に行きなさいよ。」

うわー、疲れからか瑞穂ちゃんからブリザード出てる。
面倒に巻き込んでごめんね!


「野島さん・・・」

ここに正統派美人が来たら、その美人が笑顔で怒ってたら


勝てるわけがない。

田中さんも運が悪い。

心の中で合掌した。



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