マーケット部政談





「やっぱり花子さんだよね! あの、花子さんだよね!! すっごーい! 本当にいたなんて!!」



私は布団を跳ね除け、花子さんに抱き着いた。まさか、本物の花子さんに会えるなんて、思ってもみなかった!



感……激っ!



「すっごーい! 実態ある! 実態あるのに浮いてる!! すっごーい!!」



テンションが上がる。花子さんは、戸惑っているのか、頭をポリポリ掻いている。



「でも、女子トイレにいるって話なのに、なんで視聴覚室に来たの? あ、まさか、マーケット部のピンチを助けに来てくれたの? そっかそっか! いい子だねー! それじゃ、さっそく掃除してもらえる?」



仕事を与えてみたが、花子さんは、おどおどしているだけで、動かない。




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