マーケット部政談





「ほら、これからお世話になるんだから、お母さんにちゃんと挨拶しな!」



円お姉ちゃんに頭を小突かれて、私はリビングに行き、おばさんに頭を下げた。



「お、お久しぶりです。」



「はい? どなた? 円、この子誰?」



「誰って……。」円お姉ちゃんがため息をつく。



「ほら、あんた、ちゃんと顔上げて挨拶しな!」



今度は髪の毛を引っ張られて顔を上げる。



「ご、ご無沙汰してます……。」



「あら、まあ、遊美ちゃんじゃない! 随分汚くなって……。言われないとわからなかったわよ。」



今の私ってそんなに汚いのだろうか……。




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