マーケット部政談
お茶漬けを食べ終え、お風呂に入るとすっかり眠くなってしまった。
円お姉ちゃんからスウェットを借りて、それから円お姉ちゃんのベッドの横に自分で布団を敷いて、横になった。
大学生の人の家では、カーペットの上で座布団を枕にタオルケットを掛けて寝ていた。久しぶりの布団。ああ、布団で眠れるって素晴らしい。
「ねえ、円お姉ちゃん。本当にありがとうね。」
私はベッドの傍でメガネをかけて、スタンドライトの明かりで本を読んでいる円お姉ちゃんに言った。
「礼はいいから、早く寝な。明日は早いわよ?」
「早いって……どういうこと?」
「そういうこと。」
円お姉ちゃんは、本を閉じて、スタンドライトを消して、わずか数秒で寝息を立てた。
相変わらず円お姉ちゃんは、寝るのが早い。
でも、円お姉ちゃんの寝息を聞いていると、より一層安心して、身体の力が抜け、いつの間にか眠っていた。