マーケット部政談





「な、何とかなりませんかね?」



「死なせない方法は一つじゃ。ワシが止まり木を描いてやろう。」



「ワシがって、おじいさんがですか?」



「そうじゃ。」



「け、結構ですよ! おじいさんに描かれたら、インコが飛ばなくなるかもしれないじゃないですか!」



「そうか。じゃあ、このインコは落ちて死ぬな。」



うーん、それだけは何とかして避けなければ……致し方ない。



「わ、わかりました。それじゃ、端っこの方に描いてくださいね。」



「よし来た。早速じゃが、お嬢さん。筆と硯を持って来てくれんかのお。」




< 206 / 327 >

この作品をシェア

pagetop