マーケット部政談
「何を怒っておるのだ?」
「確かに端っこに描いてますけど、これのどこが止まり木なんですか!」
すると、おじいさんは私をキッと睨み付けた。
「……お前の眉毛の下に2つ光っておるのは、なんだ? 目ではないのか? 見てわからんような目であれば……。」
「くり抜いて、あとアルミホイルでしょ? わかってますよ! 散々言われてきたので!」
「まあ、いい。さっきと同じように窓を開けてみなさい。」
おじいさんに言われた通り、窓を開けた。すると、インコは電線に止まって、それから端っこに描かれた止まり木にピタッと止まった。
「……す、すごい。」
「これで、インコは無事じゃ。して、お嬢さん。この絵を描いたのは、40くらいの男じゃなかったか?」
「そ、そうですけど。」
「なるほどのお……まだまだ絵心が足りんな。」
おじいさんはそう言い残して、泊らずに帰って行った。