マーケット部政談
「そんなことより、遊美。あれ、見た?」
「あれ? ああ、購買部でしょ?」
私は部室の窓を開けて、ちょうど真向いにある購買部を見た。さっきの勢いそのままに、客足は途絶えることがない。
「まさか、購買部が電化製品を売るようになるなんてね。まだイヤホンはわかるとして、テレビなんて誰が買うんだろうね。」
「ああ、私自慢されたわよ。テレビは、購買部で梱包から郵送するんだってさ。スマホに至っては、外部からスマートフォンのショップ店員を日替わりで外注して、契約までできるんだって。」
すごい大掛かり。これはもう、購買部なんかじゃない。