マーケット部政談





「失礼しまーす。」



「あら、遊美ちゃん。いらっしゃい。どうしたの?」



「実は、掛け時計を掛けるために、五寸釘を打ったんですけど、隣まで突き抜けてませんか?」



「なるほど……ドンドンうるさかったのは、そのせいなのね。で、どこに打ったの?」



「あの辺りなんですが……。」



「あの辺り……って、わわっ! 校長先生!」



保健室の先生の指さす先には、校長先生の肖像画に釘が突き抜けていた。



「ありゃー、こりゃ大変ですね……。」



「大変どころじゃないわよ、遊美ちゃん! こんなの校長先生に見つかったら、マーケット部は廃部にされるわよ?」



「いや、そうじゃなくて、明日からここに時間を見に来なきゃいけないので。」




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