マーケット部政談





「うーん……時給1200円のアルバイトを掛け持ちして、毎日やるとして、それから、お小遣いとか、誕生日プレゼント、お年玉も貯金して……七草……いや、お盆までなら何とか……。」



「へえー、大晦日から、お盆ねえ……。随分伸びたやん。」



やっぱり、ダメだろうか……。



「まあ、ええわ。うちも鬼やないから、来年の大晦日までやったらええよ。今が10月やけん、来年の大晦日やったら、返せるやろ?」



「来年の大晦日なら絶対返せます!」



「よっしゃ! それやったら、貸してあげる。ほら、持って行き!」



「青柳さん、ありがとうございます!」



私は、風呂敷に500万を入れて、青柳さんに何度も頭を下げて、青柳さんの家を後にした。




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