マーケット部政談
さあ、この500万を持って帰るぞ!
これで、円お姉ちゃんのメンツは、何とかなった。きっと、500万全部使うことなんて、ないだろうし、アルバイトでもなんでもすれば、きっと返せるはずだ。
大丈夫! 今度は私が円お姉ちゃんを守る。守るの……だ……。
ん? 橋の欄干の上に誰かが立っている。
欄干の上に立って……昔の私みたい。
昔の私? って、まさか!
「ちょ、ちょっとー!!」
私はその人に必死に抱き着いた。
「は、離してください! 僕は死ななきゃならないわけがあるんです!」
「そ、そりゃわけはあるんだろうけど、離しなさい! 離しなさいって!」
私は、その人を抱えて、そのまま橋の上に背中からドンッと落ちた。